• 解説 「基礎からわかる外食業界」 1. 外食産業とは 外食産業とは、レストランをはじめとした全ての飲食店とお持ち帰りの惣菜店などつまり中食を含めた産業のことを指します。 狭義での外食産業は、ファーストフード、ファミリーレストラン、居酒屋、ディナーレストラン、カフェといった店内での飲食の提供を主としている業種になります。 ですから、マクドナルドやデニーズ、白木屋、有名シェフの店、スターバックスなどは狭義の意味での外食産業になり、百貨店やスーパーでの惣菜やお弁当屋などを含めると広義の意味で外食産業といいます。 外食・・・企業、団体、個人により、経済行為が伴い、調理と飲食が時間や場所などにおいて切り離せない食事形態の提供。 中食・・・お弁当やおにぎり ...
    投稿: 2012/09/29 1:57、編集部担当
  • 解説 「基礎からわかる飲食店マーケティング」 マーケティングは難しくない 私たちはどのような時に外食しようと思うのでしょうか。また、誰と飲食店に行きますか。どんな店に行きますか。このことはすでに外食産業に携わっている人、将来外食産業で身を立てたい人は常に考えていかなければならない点です。これを知ることにより来店するお客様のニーズを知る手がかりとなるのです。 もちろん答えは一つではありません。 仲の良い友人と、または恋人もしくは両親や家族、会社の同僚などその時によって様々でしょう。そして、一緒にいる人や利用目的によって選ぶお店を自然に変えているのです。 これを多方面から分析し、立地や顧客層など店を作るための要素を知ることをマーケティングと称しています ...
    投稿: 2012/09/29 1:58、編集部担当
  • 解説 「飲食店経営に欠かせないQSC」 QSCとは何か? QSCとは・・・・・・・・・・・・・・・ Q(クオリティ) --- メニューの高品質さ S(サービス) --- お客様第一主義の奉仕の精神 C(クレンリネス)---- 清潔できれいなお店・空間演出 この三角形が大きければ大きいほどQ.S.Cレベルが良い状態で保つことができ、お店の運営状態が良く、また効率も良くなります。 Q.S.Cのどれか一つでも欠けたりレベルが低いと、そのお店は運営状態が悪くなってしまいます。つまり三位一体としてバランスよく維持していかねばなりません。 【 「Q.S.C」の活用】 飲食店を経営していくにあたってこのQ.S.Cはどのように活用していけばよいのでしょうか? 最初に申し上げるのはQ ...
    投稿: 2012/09/29 1:59、編集部担当
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解説 「基礎からわかる外食業界」

2010/06/14 2:12 に 編集部担当 が投稿   [ 2012/09/29 1:57 に更新しました ]

1. 外食産業とは

外食産業とは、レストランをはじめとした全ての飲食店とお持ち帰りの惣菜店などつまり中食を含めた産業のことを指します。

狭義での外食産業は、ファーストフード、ファミリーレストラン、居酒屋、ディナーレストラン、カフェといった店内での飲食の提供を主としている業種になります。

ですから、マクドナルドやデニーズ、白木屋、有名シェフの店、スターバックスなどは狭義の意味での外食産業になり、百貨店やスーパーでの惣菜やお弁当屋などを含めると広義の意味で外食産業といいます。

外食・・・企業、団体、個人により、経済行為が伴い、調理と飲食が時間や場所などにおいて切り離せない食事形態の提供。

中食・・・お弁当やおにぎり、サンドイッチ、総菜など調理済み食品。購入したものは家や公園など店内以外の場所で食する形態。

内食・・・これは食材を購入し、家庭や職場などで調理し食する事。一般的におうちでご飯を作る場合。


2.    外食産業の市場規模


上のグラフを見ると、外食産業の市場動向がつかめます。

1975年では8兆6257億円であった市場が約20年後の1997年には29兆702億円まで伸びています。その後はなだらかに減少しているものの2002年では25兆5749億円と横ばいになっています。 

数字が大きいのでピンと来ないかもしれませんが、いかに外食産業の市場が大きいかはその他の産業と比較すると手に取るように分かります。(下図参照)


3.    外食産業の特色

1. ガリバー企業がない

 業界最大手である日本マクドナルドの昨年度の売上額でさえ3800億円であり、全体の1.4%ほどです。下表を見ると、その他の名の通っている有名な企業はさらに売上高が低いのがわかります。これほど市場を独占している企業がないのが外食産業です。

言い換えれば、中小企業が多く個人経営店も数多く存在するということです。頑固親父のラーメン屋や愛想のいいおばちゃんが一人で切り盛りしている定食屋など街に溢れていますよね

2.    低資本金で出店が可能

脱サラでラーメン屋を開いた、元OLが経営しているカフェなどマスコミで話題になることがしばしばあります。今までサラリーをもらって働いていた人が独立してお店を経営しているのはよくある事です。では、なぜそれが可能なのでしょうか?

それは資本が少なくても開業することが比較的容易だからです。

だからこそガリバー企業がなく、中小企業が多く存在する特異な産業なのです。

 

3.    需要がなくなることが他産業と比較して考えにくい

食事をするということは生きる上で必要不可欠なことです。だからこそ私たちは食に対して貪欲になるのではないでしょうか。たとえば、マイカーがなくとも生活は可能です。どこかへ行きたい時は電車やバスなど公共機関を使えばたどり着きます。さらに言うなら歩いていくこともできないことはありません。しかし、何もしなくともお腹は空きます。それを食べること以外の他の手段で補うことはできないですよね。

ですから食に関する産業はなくなることはないのです。

この不景気のなか他産業が急激に落ち込んでいるのにも関わらず、外食産業においてはほぼ横ばいの傾向であるのも納得できるはずです。

 
4.    売上に占める諸経費からみた特色

 

上の円グラフを見てください。これは店舗売上に占める主要な各経費の割合を示したものです。原材料費と人件費で半分を占めていることが分かります。
レストランはお料理とスタッフのサービスが大きな2本柱となり成り立っていますので、当然といえば当然ですが、原材料費がトップにくる産業は他ではあまりありません。
食品製造業でさえも原材料費は15~20%程なのです。
また、人件費は外食産業ならではの特徴が見られます。一般的に企業の雇用形態は正社員が主です。しかし、外食産業ではパート比率が80.5%と非常に高いのです。皆さんも一度はレストランでのアルバイトの経験があるのではないでしょうか。

一口に外食といっても様々な業態がありファーストフード、ファミリーレストラン、パブ・居酒屋、ディナーレストラン、喫茶に大きく分けることができます。これは、メニューはもちろん価格やサービスレベル、客層などに違いがあります.私たちが外食しようとする時、自然と上記の特色を考慮して店を選んでいるのです。そして、店側もそれを分かった上でメニュー構成や価格設定やサービスレベルを決定しています。この内容は、次論でそれぞれ詳しく述べていきます。


解説 「基礎からわかる飲食店マーケティング」

2010/06/14 2:01 に 編集部担当 が投稿   [ 2012/09/29 1:58 に更新しました ]

マーケティングは難しくない

私たちはどのような時に外食しようと思うのでしょうか。また、誰と飲食店に行きますか。どんな店に行きますか。このことはすでに外食産業に携わっている人、将来外食産業で身を立てたい人は常に考えていかなければならない点です。これを知ることにより来店するお客様のニーズを知る手がかりとなるのです。

もちろん答えは一つではありません。

仲の良い友人と、または恋人もしくは両親や家族、会社の同僚などその時によって様々でしょう。そして、一緒にいる人や利用目的によって選ぶお店を自然に変えているのです。

これを多方面から分析し、立地や顧客層など店を作るための要素を知ることをマーケティングと称しています。

マーケティングを怠ると立地と顧客層が合ってなかったり、料理と雰囲気がちぐはぐな店が出来上がってしまいます。そんなお店じゃ儲からないのは目に見えて分かりますよね。

  ベースマーケティングとソフトマーケティング

飲食店のマーケティングにはベースマーケティングとソフトマーケティングの2つがあります。この2つを合わせると一つのお店が出来上がるのです。

ベースマーケティング・・・立地の選択、ターゲットとなる顧客層の選定など店の基礎となるものを知ること。

ソフトマーケティング・・・外装、内装、料理、サービス、空間演出など店のウリや雰囲気を決定付ける要素を知ること。

 立地と顧客の相関関係

お店を出そうと思ったら、まず何をすればよいのでしょうか。色々な考え方がありますが、基本的にはお店のコンセプトを決定し、それに合った場所(立地)とターゲット(顧客層)を決めます。この二つはお店を作る上で最も重要なポイントです。

例えば、ビジネス街で主婦をターゲットにしたカフェを開いても予想していた顧客層は期待できません。主婦が好みそうな料理や雰囲気の店にサラリーマンは入りづらい印象を持つのではないでしょうか。すると店は閑古鳥ばかりが鳴いている状態になってしまうのです。

このように立地と顧客層は非常に深い相関関係を持っています。立地を決定したらそこに多く存在しているだろう顧客層を決めます。逆も然りです。まず顧客層を決定したら、その顧客層が多く存在すると思われる場所を決めるのです。


【顧客が何をもとめているか?】

まずお客様が何を求めてお店に来店するかを考えてみて下さい。飲食店ですから当然料理や飲み物、アルコールを求めて来店してくる事は確かです。では顧客は数ある飲食店の中からあなたのお店を選ぶ理由はなんなのでしょうか。あるいはあなたのお店が選ばれない理由はなんなのでしょうか?この飲食店顧客心理を理解しないと正しい経営は出来ません。

例えば私たちがお腹が空いて飲食店を利用する場合、個人営業の大衆食堂とフランス料理店とでは顧客が求める料理の内容も質もあるいはサービスもお店の雰囲気も全く違ったものになります。極端な例ですがフランス料理店に来店したときに割烹着を着たおばちゃんが「いらっしゃい」と出てきたらそれだけで驚きますよね。大衆食堂でタキシードを着た店のご主人に「ワインはいかがいたしますか」と聞かれても同じです。

つまり顧客はそれぞれのお店に対してあらかじめイメージした期待感を持って来店します。この期待感とは「料理、サービス、店の雰囲気、そして値段etc」なのです。この期待感を満足させる事がまずは売れる店作りの第一歩なのです。

まず、顧客が何を求めて来店してくるのかを知ることが重要となります。店主が常連のお客様と大声で笑って話しているのでは新たなリピーターを獲得するのは難しい事はきっと誰でもわかる事でしょう。お客様は何を求めてあなたのお店に来店したのでしょう?

①非日常的な食事を楽しむ為
②くつろぎを楽しむ為
③商談の為
④仕事中の食事の為 など

仕事中の食事の為ならオーダーがきちんととられ、料理が素早く提供されれば問題ないでしょう。しかし、食事を楽しんだり、くつろぎを求めたり、商談の為なら上記のようなお店はニーズを提供できていない事になります。
ところが、あなたがお客様の求めるニーズに少しでも目を向ける事ができたなら・・・ 
それはお客様にとって大きな変化があることでしょう。そこで、上に挙げたことを例に分析してみます。


①非日常的な食事を楽しむ為の人には

料理の質を最高の状態で提供できる。それは、冷たいものは冷たい状態で、暖かいものは暖かい状態で出せる事。新鮮な食材が使ってあるなど。もちろんこれは、非日常の食事を楽しむ人だけのものではありません。当然のことを提供するまでです。サービスに気を使う。例えば、来店した時点での対応がスムーズである。オーダーが適当な時間に取られる。料理が待ちすぎずに提供される。また、そこで料理についてなどの会話を少しでも交わす事でお客様の満足度も上がります。お店の雰囲気(外装、内装、照明、景色など)を楽しんでもらう。そのためには、壁が汚れていたり、テーブルが傾いていたり、照明が暗すぎたり、ガラスが曇っていたりでは無理な事ですね。


②くつろぎを求める人には

暖かいもの、冷たいものをすぐ提供できる。落ち着いた対応で接することがお客様の気分を良くすることでしょう。今日の天気についてなど一言でも会話するのもいいかもしれません。もちろんそれは、雑誌などを一人で読む事を楽しもうとするお客様にとっては邪魔な事になってしまいますので、気を付けなければなりません。ここでもお店の雰囲気は大事になってきます。


③商談中の人には

商談の邪魔にならないような配慮、例えば他のお客様との会話を控えめにする。また、なるべく他のお客様の近くに案内しないなどが必要となってくるのは言うまでもありません。

この他にも、家族との食事であったり、恋人との語り合いであったりと、その求めるものは大きく変わってきます。

人は皆、自分のことを大切に思ってくれる場所を捜し求めるものです。効果的なリピーターを作る為にはその目的にあった必要な場所を提供する事です。その為にはお客様が何を求めているのかを見る目を養っていくことが必要です。 

顧客が求めているものを主観的、客観的に知ることも重要です。そこには「商圏」を知ることも含まれてくるでしょう。あなたが作りあげている「場所」をアピールしていってください。

 【期待感のギャップと顧客満足度】

顧客の期待感のギャップはお店にとってよい方向に働く場合と悪い方向に働く場合があります。悪い方向に働くとお客様は期待を裏切られたとしてそのお店の評価が下がりますし顧客満足度も低下します。よい方向に働けばお店の評価はアップし顧客満足度もあがります。お店の経営者側から考えた場合いかにして顧客の期待感をよい方向に裏切れるかという事です。



お店に来店するお客様は利用する飲食店に対して期待感をもって来店すると述べましたが、この点をもう少し掘り下げて考えてみましょう。顧客が求める期待感は高級フランス料理店に対してと大衆定食屋に対してとでは明らかに違います。

その期待感は初めて来店する顧客と何回も来店した顧客との場合でも違ってきます。初めてのお店でよいイメージをもった場合、顧客は次回来店時には前回以上の期待感を持って来店するのです。ここで最低限この期待感を裏切らない事が重要になります。ここで失敗すると顧客はそのお店に失望し非常に悪い印象を持ってしまいます。リピーターを多く持つ難しさはこの点にあるといえるのです。

特にチェーン店ではこの点を気をつけなければなりません。顧客にとっては同じチェーン店であればどのお店であっても同じ期待感を持って来店します。同じチェーン店のA店とB店の場合、A店に初めて来店した時の顧客満足度が大きければ、そのA店での大変よい印象と期待感を持って次にはじめて行くB店に来店してしまうのです。つまりB店に来店した時点ではA店に来店した時以上の期待感を持っていることになります。B店でもその期待感を満足してもらう事ができればさらにそのチェーン店全体の顧客満足度は上がり顧客の信用と信頼が広がっていくのです。
逆にB店での期待感が満足いくものでなく顧客満足度が得られなければ、B店のみならずそのチェーン店全体の顧客満足度までが下がってしまいます。チェーン店経営の難しさは実は個人飲食店の何倍もあるのです。



解説 「飲食店経営に欠かせないQSC」

2010/06/14 1:36 に 編集部担当 が投稿   [ 2012/09/29 1:59 に更新しました ]

QSCとは何か?

QSCとは・・・・・・・・・・・・・・・

Q(クオリティ) --- メニューの高品質さ

S(サービス) --- お客様第一主義の奉仕の精神

C(クレンリネス)---- 清潔できれいなお店・空間演出

この三角形が大きければ大きいほどQ.S.Cレベルが良い状態で保つことができ、お店の運営状態が良く、また効率も良くなります。
Q.S.Cのどれか一つでも欠けたりレベルが低いと、そのお店は運営状態が悪くなってしまいます。つまり三位一体としてバランスよく維持していかねばなりません。



【 「Q.S.C」の活用】

飲食店を経営していくにあたってこのQ.S.Cはどのように活用していけばよいのでしょうか?
最初に申し上げるのはQ.S.Cは飲食店経営の基本であるという事です。このレベルが低ければ飲食店経営は成り立たないと言っても過言ではありません。なぜならQ.S.Cが全くできていない店では顧客満足度も得られないからです。お客様に支持されなければお店の経営が成り立たないのは自明の理です。

例えば、あるお店でよい食材を使って大変おいしい料理をメニューにそろえているとします。ただしサービスはお世辞にも良いとは言えず、また店内の清掃状態も良くありません。このお店のウリは料理でありQ.S.CレベルのQのレベルが高いということになります。料理が大変おいしいのでお客様が料理目当てにたくさん来店するでしょう。しかしながら来店するお客様のなかには清潔でない店内での食事に不快感をもつこともあります。あるいは店員が無愛想で笑顔のかけらもなく、店員同士のおしゃべりに夢中で呼んでもなかなか来なかったりしたらどうでしょうか?料理を目当てに一回は来店してもすべてのお客様がまたそのお店に足を運びたいと思うでしょうか?そのような場合仮に一日100人のお客様の来店があってもその100人全員がリピータになる事は絶対ありません。以前は長い行列を作っていたのに、いつのまにか閑古鳥が鳴くようになりやがて閉店してしまった。そんな飲食店を時々見かけます。そのようなお店のほとんどの場合、Q.S.Cレベルのバランスが悪いのにそれに対して手を打たずに衰退していったという例が多いようです。

もともとQ.S.Cはチェーン店で均一な店舗運営が出来る様にマニュアル化されたものから考えられたものなので、個々のお店の実態に合わせてレベルアップを図るにはあまりそぐわないとの専門家の意見もあります。これはある意味正解なのですが、ではQ.S.Cは大手チェーン店に対してのみ有効な手法かといえば答えはノーです。最初に申し上げたようにQ.S.Cはお店の経営の基礎なのです。大手、中小チェーンや個人営業に関係なくすべての飲食店にとって必要な運営指針ともいえます

つまり料理はライバル店より群を抜くレベルであるがサービスは全くだめ、あるいはすばらしい心のこもったおもてなしはできるのだけれど料理はまずいではいずれお客様から支持されなくなりますよということなのです。しかしバランスはいいけどどれも中途半端で低レベルでももちろんだめです。

 【客層と経営環境を考えた経営戦略】

Q.S.Cレベルを高く保ちさえすればそれで経営は安泰なのかというと、それだけではまだ不十分です。例を出して説明していきます。

A 店ではビジネス街に立地しており客層は当然ビジネスマン、OLが中心です。このお店の場合どういったことに留意しながらQ.S.Cレベルをあげていけばいいのでしょうか。まず主な客層であるビジネスマンがこのお店を利用する場合一番何を期待して利用するかを考えなければなりません。このお店の場合ランチタイムなら「値段」と「料理提供時間」でしょう。現在平均的なビジネスマンが昼食にかける金額はせいぜい600円から800円でしょう。つまりこの金額内で選べるメニューが豊富かどうか?日替わりランチならボリュームがあって600円で提供できなければなりません。

次に料理の提供時間を如何に短くできるかがポイントになります。昼休みの時間は45分から60分、その間に会社を出てお店まで歩いてここまででも7.8分かかるかもしれません。お店が行列を作っていれば並んで待つ。その上やっと席にについて注文しても料理がなかなか出てこなければイライラが募って、結果「あのお店は料理が遅くて昼休みをのんびりできないからやめよう」となるはずです。つまりこのA店の場合値段が安く、料理提供時間が短いというサービスの点に留意したオペレーションを心がければお客様に支持される可能性が大きいのです。

経営環境から考えた場合でも同じ事がいえます。競合店が多くある立地の場合その競合店にはない魅力ある特色をお客様に示さなければなりません。競合店をよく研究してその競合店にはないもの、あるいは不得意なものを自店の得意分野にしてしまえばいいのです。

【お店のコンセプトメイキング】

まず伺います。あなたが今まで行った印象に残っているお店は何が素晴らしかったのでしょうか?
今回の内容はその事につきます。

詳しく説明しましょう。ただなんとなく、あなたのレストランは他の店と同じようなサービスをしていたり、同じようなメニューが並んでいたり、同じような内装であったりしていませんか?そのような、ただなんとなく・・・ではお客にインパクトとして残らない事がほとんどです。
「他の店と変わらないから」「混んでいたらそこでもいいかな」という程度でしかないのです。あなたが担当するフロアーのお店がしっかりとしたコンセプトのもとに営業できているのなら、それをお客はしっかり見抜きます。これがオリジナリティのあるインパクトになるのです。たとえ競争の激しい場所に立地していてもお客の目に止まるわけですから、そのインパクトを求めてお客が来店してくるのです。

お店のコンセプトがあるとしましょう。今日は何人のお客にそれを誉めてもらいましたか?それはお客同士の会話を聞いていても分るでしょうし、アンケートを取ってみてもいいでしょう。コンセプトを感じ取り、認めるのはお客です。認められていなければそのコンセプトに向かって改善・前進していく必要があります。あなたのお店が他店に紛れ込まない為には必ず必要となってくる事です。
その内容は前に述べたように、内装であったり、料理であったり、サービスであったりするのです。あなたが「これだ!」と思うものを追求していく事が重要です。

コンセプトの立て方としては、和食なら和食らしさの中から追求していってもかまいませんし、そのような業態を取り払って独自のテーマから立てていく方法でもかまいません。お客に選ばれる為には、他店との違いが明確でなければなりません。ルミネのテナント飲食店がコンセプトを確立できていないようであれば、研究・追及していくことが必要ですし、コンセプトを確立できているようであれば、維持する為に必要な事は何かを考えていく事が光を放つお店につながっていくのです。
 

【光を放つお店】

ではお客様にとって光り輝くお店になる為に、料理の視点からどのようにしたらよいかについて説明したいと思います。

料理について…というと、まず思い浮かべるのは「味」ですね。そして家では普段出されない「素材」「食感」「盛り付け方」にあるのです。この全てが整っていれば言うことなしですが、その為には経験豊富な料理人、最高の食材、それなりの資金が必要となります。
ですから、他店にない独特の味・素材・食感・盛り付けのどれかひとつでも提供すればいいのです。ひとつずつ説明していきましょう。 

まず「味」ですが、普段の食事以下の味であっては満足できないのは当然の事です。
その為には、
①調味料の工夫 ━ 調味料の素材の厳選、加える量、いつ加えるかによって変わります。 
②調理の工夫 ━ 加熱したほうがおいしいのか、加熱する時間はどのくらいか、加熱する際の温度はどのくらいが最適か。また、冷たいままでもおいしいのか。食材同士の相性はどうかによって変わります。
③料理の提供時間 ━ 料理が出来てすぐに提供できなければ、味が落ちてしまうのは誰でもご存知でしょう。         

一番簡単な例は「ごはん」です。時間が経ったごはんは黄ばんできたり、味も悪くなってしまいます。だからといって一人前ずつ炊くことは出来ませんね。ですから、味が落ちない時間はどのくらいか知り、その間の提供する予測人数を考えればいいわけです。

「素材」について


④新鮮な素材 ━ 賞味期限内で消費する。その為には、その日に必要な量だけを仕入れる。残ってしまった食材は翌日すぐ消費する。その為の鮮度を落とさない管理方法の工夫が必要となってきます。 
⑤素材の厳選 ━ こだわりのある産地からの仕入など。料理によっては合う食材、合わない食材も出てくるのではないでしょうか。

「食感」について


素材自身のものであったり、調理してからのものであったりします。これでは分りづらいですね。詳しく説明しましょう。まず素材自身のものというと、分りやすいのは野菜のシャキシャキ感であり、野菜をそのままシンクの上に置いてあってはシナ~となってしまい食感どころか鮮度まで落ちてしまいます。そして調理してからのものというと、天婦羅であれば揚げたてはカラッとサクサクしていますが、時間が経つとそのサクサク感は失われてしまいます。この食感については、料理の提供時間とも関係してきます。

「盛り付け」について


おいしそうに見せる為には、お弁当の中身のように色どりのある食材を加えたりします。また、出来上がったものを平らに並べるのではなく、高さを出す事で豪華に見えたりもします。


その他には、大きめの食器を選ぶなどの工夫もあるのです。このように一つずつ説明してきましたが、全て相互関係があるのはお分かりでしょう。

最初に「味・素材・食感・盛り付けのどれかひとつ独特のものを」と記しましたが、まずそのどれもが普通以上であってその中のひとつが他店にない独特のものを作り上げてください、という意味です。また、これらに対して例を挙げていきましたが、これはほんの一例です。自分の店が売れる店、光を放つお店になる為には、いつでも研究が必要であり、その反応をたくさんのお客様から聞いていかなければならないでしょう。

店内雰囲気の重要性

 次にお店の雰囲気がいかに大切なものなのかについて説明したいと思います。

皆さんが誰かと食事に行ったり飲みに行ったりする時は、何を基準にお店を選択するでしょうか?みんなでワイワイと飲みに行くような時には居酒屋を選ぶでしょう。また、恋人としっとり食事をするには落ち着いたレストランやバーなどを選択すると思います。
そこで、今挙げた例を細かく説明しましょう。


まず、全体的な雰囲気というと、活気がある、明るい、ゆったりしている、しっとりしている、落ち着けるなどがありますね。この雰囲気を作り上げるものは、お店の外装、内装、インテ リア、照明、外看板などがあります。この全てに関して清掃が行き届いていることが大切なのはご理解いただけるでしょう。そして、そのお店で提供する料理からあまりにもかけ離れた外装、内装、インテリア、照明、外看板ではお店の雰囲気は台無しです。 

外装、内装 ━ 経営者の好みでよいと思われますが、あまりにも奇抜なものや平均的なものでは難しいかもしれません。

インテリア ━ やはり経営者の好みでよいと思いますが、飲食店であることを忘れないでください。不潔に見えるもの、不潔になりやすいものは避けるべきでしょう。また、料理が並ぶテーブルにあまりごちゃごちゃ乗っていては食事どころではありません。そして料理を運ぶスペースも同じです。店員が料理を運ぶ動線はきちんと確保すべきであり、店員の動線の邪魔ということは、お客様にとっても歩きにくい店内かもしれません。

照明 ━ 経営者のイメージする照明器具、照度でよいと思われますが、照明器具といっても困ってしまうほどたくさんあります。インテリアと同じように、食事や動線の妨げにならないように選択すべきです。 

照度 ━ お店の雰囲気作りに一番重要です。それだけでは難しいですね。皆でわいわいとやりたい居酒屋に入って暗すぎたりしてはシンミリしてしまいますね。お店の雰囲気を十分引き出せるように、提供する料理や飲み物がどの程度の照度が最適かを考慮する必要があります。 

外看板 ━ 店名だけならお店紹介で十分ですが、料理や店内の写真入りの外看板ではそういうわけにはいきません。その外看板でお客様に店内の第一印象を与えてしまいます。外看板ひとつ作るにあたっても、業者にお店の何を強調したいのか十分理解してもらって作るべきです。

そして雰囲気作りで何より重要なのは、お店の経営者と従業員です!経営者、店長そしてその意思を引き継ぐ従業員全員でお店のコンセプト・イメージをお客様に伝えていくことです。これまでに挙げた外観、内装は一度作ってしまえばそうは簡単に変えられません。しかし、働く従業員は変えていくことが可能です。従業員にまずこのお店ではお客様に「何を伝えたいか」を教育することが一番なのではないかと考えます。それが店内雰囲気を作り上げる第一歩でしょう。

お客様は皆そのお店の雰囲気と料理を選んで来店するのです。まず、経営者がどのような雰囲気を作りたいのかを明確にし、それをはっきり従業員に教育しなければお店の雰囲気は徐々に変化してしまうでしょう。
 

【お客の立場とお店の都合】

お店に来店するお客様の立場と、それに対するお店側の意見の相違について説明したいと思います。

お客様は外食をする際に何を求めているのでしょうか?まずは味です。そしてお店の雰囲気、従業員の対応の仕方となります。味・雰囲気については前回までに説明しました。今回の内容で一番重要なのは、従業員の対応の仕方にあります。

具体的に説明しましょう。お店に入店します。最近レストランでは必ず案内されますが、そこで店員が誰もいなかったらどう思いますか?すぐに店員が来て「失礼しました、何名さまでお越しでしょうか?」となれば問題はありませんが、お客様にとってここで待てる時間はわずか30秒から1分が限度で、それ以上となりますとお客様は帰ってしまいます。また案内がなく席に座られるお客様も時々見受けますが、店員は客席をあまり見ていないので、お客様が入られたことにも気付いていないことがよくあります。

さてテーブルにお客様が座りました。ここでもオーダーを取るのが遅くなったり、料理が30分以上も来なかったりするなど時々見る光景です。お客様が食事をしに来るということは、空腹であることがほとんどです。そこで上に挙げたように待ち時間が長いようであると、誰でもイライラしてしまいます。お客様はそのお店にとって大切な正に「お客様」なのです。お客様に不快な思いをさせてしまうのは、お店として出している以上大変失礼なことです。

もちろん、表題に出しているようにお店側の都合はあります。お客様が一気に来店した、そして一気に料理を出さなければならない、またはアルバイトが急に休んで人員不足が生じているなど色々あります。でもそれは料理をいつもの家庭と違う雰囲気、サービスを求めてくるお客様には関係ないことであり、お店側はそれをお客様に悟られてはいけないことなのではないでしょうか。裏でいくらバタバタしていても構わないと思います。しかし、一度ホールに出たら笑顔で落ち着いて対応しなければならないのです。 

これから夏に向けて外出する人も増えます。お客の来店数が増えるお店も多いかと思います。お客様を受け入れる時点から多少の時間がかかってしまうこともあることでしょう。そこで大事なのは、従業員間、お客様への声掛けです。まず、従業員の間で今の状況を把握していなければなりません。そして、お客様には来店、オーダー取り、料理が運ばれるまでのおおよその時間を必ず説明するべきです。(ここで食前酒などがある場合には、不快を与えない程度にお酒を楽しんでもらうようにすればいいでしょう)
ただし勘違いしてはいけません。どんなに丁寧に声掛けしても、オーダーを取ってから料理が運ばれるまでの時間は30分が限度です。コース料理でしたら最初の前菜やサラダに30分もかかっていては問題外で、改善されなければ間違いなくお客の足は遠のいていきます。

このように例を挙げてきましたが、お店の都合でお客様が満足してくれれば大変結構なことですが、大抵の場合はお客様に不快を与えてしまいます。少しでも不快を和らげるために、「本日はパーティーの予約が入っておりまして、ご迷惑をお掛けしております」程度ならお客様も納得されるでしょうが、「お客様が一気に入りまして…」「アルバイトが一人休みになりまして…」ではお客様にその程度のお店かと思われる結果となるでしょう。

あなたがお客としてこの場面にいたらどう思うか、どういう対応を望むのかを考えることがベストではないでしょうか。そして、そのような時には大抵余裕がありません。マニュアル化しておくと対応の仕方が一定で「いつ行っても変わらないお店」が出来上がるのです。

【お店の勝手な思い込み】

☆Q=クオリティ=料理について

ここからのテーマは「お店側の勝手な思い込み」です。 
これは文字通り、「お客様はOOだろう」「お客様はOOしてくれるだろう」「OOだと思ってくれるだろう」というOOの中にお店に都合のいい勝手な解釈や考えを入れてしまうことです。つまりお客様の立場で物事を考えずに、お店の勝手な都合で判断をしてしまうことであり、お店のわがままと言えるかもしれません。

 さて、お料理に対しての思い込みというと、味・盛り付け・彩り・量・価格と挙げられます。まず重要なことは味です。あなたのお店の客入りはどうですか?いつも満席、とまではいかなくても、ピークタイムに平均すると6割以上は入店がありますか?もしそこで「ウチの店はない」と思うようであれば、まず味の見直しをする必要があるかもしれません。いくら自分で「この味で最高だ!」と思っていても、それが一般的に好まれる味ではないかもしれないからです。
また、それは料理だけではないかもしれません。コーヒー、紅茶などのドリンク類、デザート類の味も考えられます。また材料を最高のものを使用しているからといって最高の味と思っていませんか?材料をいくら最高のものを使用していても、調理の時点で素材の味・食感を殺してしまっているかもしれないのです。

次は盛り付けと彩りです。お料理はおいしく出来上がっているものとします。そこに何も考えずただお皿に盛り付けるだけではおいしそうに見えるわけはありません。例を挙げると、魚を品良く煮付けることが出来たとします。ですが、その身が崩れてしまいそのままお皿に乗せ提供したらどうでしょう。お店側では「味が良いからいいだろう」と思うかもしれませんが、食べる側としてはそこで味わう前に気持ちが半減してしまうわけです。
そして彩りです。赤・緑などの食材を使用していても調理する段階でその色をかき消してしまっていることがあります。作る側は、色のある食材を使用していると彩りがあると思ってしまいますが、意外に調理するとその鮮やかさが失われてしまうことも多いのです。野菜など、色鮮やかに調理する工夫が必要です。

最後に量と価格ですが、これは一概には言えません。先ほど挙げた味と量、そして価格のバランスとトータルして見る必要があります。そのバランスをお店側が良いと思っていてもお客様が納得されるバランスでなければ入店数は半減してしまうでしょう。

このように、料理についての思い込みというのもたくさんあり、特に味についてはこだわりなども加わり難しいかもしれませんが、第三者の意見を多く聞いていくことで勉強になることも多いかと思います。お客様はお店の鏡と思ってよく観察することをお勧めします。

 
☆S=サービス=接客

接客では「お客様は待っていてくれるだろう」という思い込みです。
来店時すぐに対応できなくても少しは待ってくれるだろう、オーダーを伺うのが遅れても待ってくれるだろう… 
お料理の提供時間が少々長くても待ってくれるだろう…
忙しい時間帯だからそのことはお客様もわかっているだろう…

これではサービスの良いお店とはいえませんよね。大きなクレームまでにはならなくても確実にお客様に不快感を与え、顧客満足度の低下を招きお客様をどんどん逃してしまいます。
特に最後の「忙しい時間帯だから…」の考えを持っている方がこの読者にいたとしたら、今すぐその考えは捨ててください。なぜならこれは究極のお店のわがままで、「忙しいから待っていろ」では全くお客様の立場に立っていないからです。忙しい時間であろうとそうでない時間帯であろうと、来店するお客様にとってはそんなことは全然関係ありません。

例えばお料理の提供時間が平常5分で提供できるのに、ピークタイムでは10分かかるではだめなのです。どちらも5分で提供するのがプロなのです。「忙しいから…」は言い訳に過ぎず、プロ失格です。

 
☆C&A=クレンリネス&アトモスフェア=清潔な空間と演出

次に「空間演出」について説明したいと思います。

空間演出での思い込みと言いますと、照明の明るさ、テーブルなどの配置、そして忘れてはいけないものとして外観が挙げられます。内装については以前ご説明しているため今回は省かせていただきます。店内の明るさについては、お酒を提供する場では多少暗めでもかまわないですが、お料理を提供する場合はお料理をお客様においしそうに見ていただく ━ いわゆる視覚的な効果です ━ ことを大事にする事が重要だと考えます。お料理はよく言いますが「五感」で味わっていただくものです。視覚・味覚・嗅覚・聴覚・触覚とそれぞれの感覚をお客様に最大限に楽しんでいただきたいものです。

この視覚的効果はお料理を見る事だけでなく、内装の様子も含まれます。いくらお料理がおいしそうに出来ていても内装が料理のコンセプトとかけ離れていたり、清掃状況が悪かったとしたら、おいしそうに見えるはずがありません。この位の照度でいいだろう、床とテーブルだけ綺麗にしておけばいいだろうではいけないのです。

テーブルの配置についてですが、テーブル同士の間隔がとても大切で、座っていて隣とあまりに至近距離では不快感を覚えるものです。ここで特に気を付けたいのは、カウンター席です。イスを自分が入る為のスペース分だけ下げなければ座れないような間隔では隣に見ず知らずのお客様が座られた場合、落ち着いて食事やお酒を楽しめないのはご理解いただけるのではないでしょうか。落ち着けないからと回転率は上がるかもしれませんが、同じ業種、同じ客単価でゆったりしたスペースのお店にお客様は逃げてしまう事でしょう。

外観は意外に忘れてしまいがちです。店内からも目に付く窓ガラスはこまめに磨かれているところが多いのですが、外壁が汚れている、外回りにゴミが散らかっている、植木の手入れが行き届いておらず雑草も多いなどよく見かけます。 ゴミだけ片付ければいいわけではないのです。外観というのはお店の表情です。表情を大事にしていかなければ、印象の悪いお店になってしまいます。






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